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地霊鎮魂

地霊鎮魂
椎葉十根川山崩れ・球磨川流域水害
災害復旧支援/高見乾司作品展
会期 2020年10月20日〜11月10日
会場 森の空想ミュージアム/祈りの丘空想ギャラリー
宮崎県西都市穂北5248-13 TEL090-5319-4167(高見)
協力/アートプロジェクト九州・由布院空想の森美術館・一般社団法人九州学び舎





今から30年ほども前、初めて椎葉神楽を訪ねた私は、その大いなる自然美・古俗・神秘性・人々の温かさなどを知り「椎葉で死にたい」という文を書き、移住先を求めて空家を探し回ったことがあります。十根川地区もその現場でした。この夏、その十根川の鹿遊(かなすび)地区で大規模な山崩れがあり、四人が土砂とともに流され、1ヶ月以上経た今もそのうちの三人の行方が分からず、被害に遭った建設会社の社長が自力で捜索を続けているといいます。
球磨川流域でも、未曾有の洪水に襲われ、今なお、支援物資が届かない集落があるらしい。その地域へ、南阿蘇で一般社団法人「九州学び舎」を運営する写真家の長野良市氏が毎週、支援物資を届けています。これらの報に接するたび、胸の深いところが震えるように痛み、なにか自分にもできることはないか、と考えた末、仲間たちの協力を得て表記の作品展を開催し、その収益の半分を寄付することでささやかな支援活動として参加することにしました。コロナ過のいま、現地へ行くことさえままならない状況下において、出来ることには限界がありますが、以前、島原半島・雲仙普賢岳の噴火災害の際に九州各地から集まったアーティストたちと一緒に行った支援の芸術展、南阿蘇地震の折にトラックを駆って仲間とともに駆け付けたこと、大分県日田市小鹿田焼の里に隣接する地区に応援に入ったことなどの延長線上にある活動が継続していると思うことにしたのです。作品は、神楽の現場に通って描いたものとその周辺の風景。神楽は、土地の霊を鎮める鎮魂儀礼であり、自然とともに生きる知恵を説く神事芸能でもあります。椎葉で死にたいとおらび回った当時の私に対し、椎葉の人たちは「貴方の仕事が終わったら、どうぞ椎葉へ帰ってきてください」という優しい言葉をかけてくれました。私の仕事はまだ終わらず、椎葉へ「帰る」日はまだ来てないのですが、現地を思う心意だけは山彦のように届けたいと願うのです。 
☆この企画はオンラインでも公開し、実施します。




 

札幌市の斉藤正純氏よりメッセージをいただいたので転載。
      ☆
私のとってのグル(導師)である高見乾司さんが、遂に被災した椎葉の支援に立ち上がった!!
宮崎の神楽を観に行くときには、毎度高見さんのアトリエで前週に高見さんが現場で描いた神楽の画(スケッチ)を拝見する。
現場では、ライブで画を描くので細部は描ききれない。神楽終了後に高見さんの脳裏の残像を再現しながら、インパクトの強いシーンから順に仕上げていくのだ。
アトリエにお邪魔すると、高見さんは画を見せながら、これはモノになる、この演目で新たな発見をした、などと詳細な解説をして下さるが、今年はそういった機会は訪れない。
30年近くに亘り宮崎県内の神楽を観て回り、神楽を開催する集落の一員とでもいえる高見さんでさえ、今年は神楽を観に行くことが出来ない状況だ。
椎葉は、そんな高見さんにとっても思い出が強い地区とのことで、今年の災害に胸を痛めていたと仰る。
椎葉の蕎麦が食べられないのが残念な私とは残念の慙愧の度合いが違いすぎるが、何とか応援したいと考えている。
神楽ファンのみなさまの篤い想いを形にしてほしい。
      ☆
・斉藤さんありがとうございます。斉藤さんは毎年、宮崎の神楽取材に訪れて下さる仲間。彼は、東京と札幌を行ったり来たりしている映像関係の仕事人だが、冬には宮崎へきて、神楽の里を訪ねるのだ。そして、村人と仲良くなったり、適当な相方を見つけたりして一晩中酒を飲みながら神楽を観ている。私は、神庭の隅に陣取り、絵を描き続けるのである。

 





 





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